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鎌倉初期、この地方には鳥坂城があり、城一族が大日如来を守り本尊にして栄えておりました。
戦乱のご時世ゆえ木曽義仲に滅ぼされて落ち延びる時にこの石仏に土を掛けておいたものだそうです。
時が流れ、馬や牛がこの近くを通ると必ず転びましたが不思議と怪我はしませんでした。
ある日、菓成寺の住職に夢知らせがあり、そこの土を取り除いてみると、大日如来が出て来ました。 みんなで相談して寺の境内に安置し、地域の守り本尊として信迎を受けています。
7月17日、18日はこの法要が行われ、お寺では3日前から赤、白、青の米ダンゴを村の年寄りから作ってもらい仏様におそなえし成人者がダンゴまきをします。
また、村人は昼間は仮装行列、民謡流しをしてねり歩き、夜は演芸会や屋台が出て村を上げて盛大に行われます。
一方、お寺のお庫裡では村内や近隣の村から来た信奉者が参詣のために泊まりがけで集まり一人ひとりにお膳が出されました。近くのご同行の奥さん達が御寮さんの指図のもと精進料理が作られましたが、人数が未定なので裏方さんは作る量に苦労しました。今も盛大に行われています。(「南部の味と暮し」より 参考文献)