7月 31日 草の間

晩夏 二十四節気: 大暑

(草の間(大濁))


 田の草取りがすむとお嫁さんは縫物や洗張りを持って1週間から10日間位実家で過ごした。農休みのなかった昔は嫁さんが実家で休むことが出来た。
 前々から草の間になったらと、あれも、これもと考えてたくさんの仕事を持ち帰っても夢中で眠ってしまってやり残して帰った事もあったそうです。
 昔は6人〜10人位の大家族だったので女の人の仕事がたくさんあって昼休みをする暇もなく、朝早くから夜遅くまで働いた。
 この時期にお産をすると本人も少し気楽だったし回りの人にもよく面倒を見てもらえたので喜ばれたそうです。

〜 お産について〜
初産の時は予定日の1ヶ月前に姑さんに送られて実家へ帰った。実家の農作業がすむまで手伝ったり、おむつや縫物をした。
 お産は家で行い、産婆さんに取り上げてもらう。子供の衣類や産婦さんの食事、産婆さんのお礼い等は、みんな実家で面倒をみた。
 食事はおじや、おかゆで6回食べる鯉こくも乳が出るといって食べた。
 産婦さんは不浄がからむといわれ、産室以外は出歩いてもさわってもいけないとされた。
 男の子は20日、女の子は21日おびやといって仕事をしないで産室で寝たり、起きたりの生活をしていた。おびやがあくと床上げといって、仲人さんの奥さんと産婆さん、姑さんを呼んで赤飯を炊いてお祝いをし、おびや見舞のお返しに赤飯を配った。
 産後50日〜60日で実家の母親が送っていき、親類を呼び孫祝いをしてご馳走を振舞った。(「南部の味と暮し」より参考文献

 

 

 

written by murachef.


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